以前から少し考えている子どもの資産運用方法について、とりあえずの方針を決めましたので紹介します。
題して『まめた's 子ども資産運用ポートフォリオver1.0』です。
今回このような流れで考えてみました。
・18歳時点で必要な金額を推定する
・運用金額によって必要な利回りを算出する
・その利回りを達成するためのアセットアロケーションを決定する
18歳時点で必要な金額はいくらか
以前こちらの記事でもとりあげましたが、わが家の場合は大学資金としての資産形成を考えています。
将来の学費水準がどうなるかは不透明ですし、そもそも子どもがどんな大学に行きたいというか分かりません。(大学なんて行かなくてよいような人生になればそれはそれで良いのですが)
なので少し余裕を見て、学費+仕送り費として『18歳までに1,000万』を目標としてたてることにします。
ブログ的にも分かりやすいですしね(笑)
現役大学生を育てておられる方、「それじゃ足りない」などありましたらコメントにてご指摘ください。ペコリ
目標金額達成に必要な利回りはどれだけか
わが家は一般的なサラリーマン家庭で、とくに両親からの不動産などの助けもありません。ですので、運用方法は必然的に毎月積立となります。
毎月に拠出できる資金としては、児童手当1.5万円+扶養手当1.5万円の計3万円を想定しています。
しかし、今後の不測事態に備えて余裕を考え、毎月2万円を積み立てることにして計画をたてています。
利回り計算は下記のサイトを資料しました。
比較用に、毎月1.5万円積立、3万円積立の場合も記載しています。
積立かんたんシミュレーション | 投信積立 | 投資信託 | 楽天証券
なお18歳になるまでには運用期間は17年と少ししかないため、ここも余裕を見て17年間で計算しています。
上記の計算結果から、毎月2万円積立で 17年で1,000万円を貯めるには運用利回り9.3%の達成が必要となります。
目標利回りを達成するためのアセットアロケーションはどうするか
投資をしたことのある方ならパッと分かるかと思いますが、運用利回り9.3%というのはインデックスファンドでは実現可能性が低い数字です。
通常、株式インデックスの期待利回りは6%と言われてきましたからね。
このリターンを求めるにはリスクもそれなりに出てきます。
参考として以下はGPIFの資料になります。
https://www.gpif.go.jp/gpif/pdf/midterm_plan_change.pdf
なので、リターン追及のため基本的には株式100%で行きます。
過去の実績より、株式100%であっても長期運用によりプラス利回りになることを想定しています。
(もちろん、これから先もそうなるかは分かりません)
以下は米国のS&P500指数への長期投資期間別の結果です。
(資料はウェルスナビのコラムより)
15年間投資し続けるとどの期間に投資をしていたとしてもプラスになったようですね。
『まめた's 子ども資産運用ポートフォリオver1.0』の内容
以上をふまえ、ver1.0としては2万円の配分を以下のように組んでみました。
なお、対象商品はすべて投資信託としています。
「 ポートフォリオ」とは言ってもすべて株式なので分散効果はあまりありません。
運用成績はほぼNASDAQ100に左右される形になります。
それぞれ選んだ理由は以下のとおりです。
iFreeレバレッジ NASDAQ100
インデックスであるNASDAQ100指数の2倍の動きに連動する投資信託です。
今回のコロナショックでDXの流れが速まったように思います。今後数年間はハイテク企業が強いのではないかと考え、NASDAQに連動するファンドに重点的に投資していきたいと思います。
なお単純な指数連動ではなく「レバレッジ」にしているためリスクが大きいです。しかし、リターンを追求するためこちらを選択しています。
楽天・米国レバレッジバランス・ファンド(USA360)
90%VTIに270%米国債を合わせた投資信託です。
上記ポートフォリオの新の主役として考えているのは実はこちらです。
コロナショックの中においても、単純な100%VTIと比較し下落耐性が高い点が有効だと感じています。一方で上昇相場での勢いは100%VTIには若干劣ると思われます。
下落耐性の高さを評価しているため、実際に資金が必要となる18歳が近づくにつれて段階的にUSA360の比率を上げていく予定です。
上昇相場ではNASDAQ100の勢いで価格を上げ、一定水準以上の利益についてはUSA360へ転換。下落時には相対的に下落速度の遅いUSA360から下落したレバレッジ商品へ転換。というコントロールも考えられます。(ただしNISA枠消費しますが)
iFreeレバレッジ S&P500
現時点ではNASDAQが圧倒的に好成績ですが、もっとも一般的なS&P500指数連動商品についても保有しておきたいと考えています。NASDAQより値動きの幅が少なめと思われますが、レバレッジを効かせた場合にどちらが良い成績となるのか検証の意味合いが強いです。
B・G インパクト投資 / 世界長期成長株ファンド
外国投資法人であるベイリー・ギフォード・インベストメント・マネジメントの運用に任せるアクティブファンドです。
通常であれば「アクティブファンドは選ぶな」と言われるでしょう。しかしここに投資する理由としては以下の点です。
・米国以外の国の企業が含まれている
=多少分散が強くなる
・組入れる企業の選定方針に納得できる
=自分が欲しいと思う企業が組入れられている
・企業とのエンゲージメントも実施している
=企業の成長→株価の上昇へ
日本企業もわずかですが選ばれています。
企業価値成長小型株ファンド(眼力)
こちらは国内の小型株に対して投資を行うアクティブファンドです。
やはり日本の企業にも成長してほしいので、一部ですが含めることにしました。
運用主体は違いますが上記のベイリーギフォードと同じように、プロの目線で選定されている企業に分散投資できます。選んだ理由としてはB・Gと同様です。
以上ですが、上記いずれも購入手数料無料とはいえ信託報酬0.5~1.6%程度あり、通常の投資信託の選び方として手数料優先で考えると選択肢に入らないかと思いますが、ぼくなりに内容を理解したうえで決定しました。
補足:投資信託にした理由
今回積み立てる商品を投資信託にした理由についてメモしておきます。
個別株はリスクが高い
毎月の積立額が2万円である以上、たとえ1株から買える米国株であったとしても個別株で分散投資することは不可能です。分散投資しない場合はリスクが高すぎるため、選択肢に入りません。
ETFは金額指定ができない
一方、ETFは複数の銘柄に分散できることから、個別株に対して大きなメリットが有ります。しかしながら買い付け時に金額指定ができないため、ドルコスト平均手法は使えなくなります。投資信託であれば価格が下がった時には自動的に多く買い付けることができます。
ETFは購入手数料がかかる
ETFは非常にたくさんの種類があり、それらを組み合わせてポートフォリオをつくるのが醍醐味ですが、購入時に手数料がかかるものがほとんどです。2万円という少額積立をする中で手数料の金額は無視できません。
なお、楽天証券では海外ETFのうち、購入手数料が無料になっているものがあります。
買付手数料無料 海外ETF | 海外ETF | 外国株式・海外ETF | 楽天証券
しかしながら、メジャーどころのVT、VOOなどであれば、投資信託でも信託報酬はかなり安いためETFにすることのメリットはあまりありません。
投資信託はNISA枠内での効率性が良い
個別株を購入した場合、ある銘柄から他の銘柄に乗り換える際は一度売却してから購入することになります。それによりNISA枠が減ることになります。
一方、投資信託(ETFもそうですが)であれば、その中で構成銘柄を入れ替えるため、効率が良くなります。また、配当についても自動的に再投資してくれます。
(わが家の場合は年間NISA枠80万円を使い切れないのであまり関係ないのですが)
他の選択:ウェルスナビに丸投げ
最後にですが、毎月ウェルスナビで積み立てるという手法も選択肢としては有りだと思います。どうせジュニアNISAで積み立てられる期間は2023年までしかないですしね。
そこで、ウェルスナビで積み立てるとどうなるかシミュレーションしてみました。
・初回入金10万円(←ここは初回必須のため)
・以降毎月2万円積立
・リスク許容度5
1,000万円まで成長する確率は15%となりました。これでは目標に達しませんね。
毎月3万円積み立てると、49%の確率で1,000万円に到達するようです。
ポートフォリオとしては下記の割合になります。
ウェルスナビの方が、株式、債券、金、不動産と分散されているため、下落局面でのリスクは低いです。実際ぼくが2019年9月から運用している口座でも、コロナショック時で評価額-23%が最大下落率でした。もっと以前から運用して含み益が貯まっている人であればマイナスにすらならなかったのではないでしょうか。
ぼくは多少リスクが高くても将来の上昇を信じて積み立て&監視する前提で上記の投資信託ポートフォリオで運用しますが、すべて丸投げしたいということであればウェルスナビも良いと思います。
以上、ぼくの場合の運用方法でした。
※この記事はぼくの主観で書いています。くれぐれも投資は自己責任でお願いします。